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 久しぶりに、ほんの少しだけ。

 つい先日、夜中にきた突然の雷雨で、東京はもうすっかり春である。
春が来たというので、車を洗いに洗車場へ出かけた。セルフ洗車場の水圧は見事なもので、みるみると汚れが落ちて行くのを見ながら、いつ振りに洗車をしているのか考えてみた。ーー半年。ちょっとだけ洗車していないと思っていたのだが、もう半年も経っていた。
『そりゃ汚れてるわけだよなぁ……』
 と、独り言。

 年が明け、新年が来てからこの春が来るまでに、色んな変化があった。もうしばらくバルパキートの事は考えずに、植木屋にでもなるかのように無心で働いた。木の名前も随分覚え、散歩をしながら、
『お、このヒメシャラの枝振りは素敵だな」
 などと、分かった風な独り言を言えるようになっていた。
 そんな矢先に、以前お世話になっていた下北沢の知人から、出店の依頼。躊躇したが、義理もあるので出店した。群馬で、古い友人も移動販売をしており、彼も誘っての出店。彼も以前は下北沢に住み、自身の店を営んでいた男だ。久しぶりの営業。久しぶりの友人。何だか楽しかったのである。その日から、私に少しずつバルパキートに対する熱が戻ってきた。
 久しぶりの営業であるし、植木屋の仕事も忙しい為、メニューはごくシンプルにして営業したのだが、これが良かったように思った。あまりに真剣に取り組んでいたので、シンプルにするはずのメニューも少しずつ膨らみ、その後、その行き過ぎの反動で、シンプルになり過ぎ、ようやく、ちょうど良いシンプルを見つけたようである。
 うまく力の抜けた感覚。すると、適度に熱は回復し、また車の中やメニューPOPの制作に取りかかった。今までで一番納得の行くものが出来上がり、こうしてブログを書いている次第。
 車の中でも仕込めるメニューで、車に寝泊まりしながら旅の出来る、本当にやりたかったバルパキートが出来そうだ。アメリカンビンテージのブレッドケースに、パンを一杯詰め込んで、また旅に出ようと思う。

 これから、まだまだやりたい事が沢山ある。植木屋、バルパキート以外にもだ。そんなこれからの事を、海沿いの春の道で考えながら、次はどこへ行こうかなぁなんて、お気楽な旅をしたい。
 この春にはまた西へ。広島、岡山辺り、行ってみようと考えている。

 本当にほんの少し。短いですがこの辺で。