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満月の夜。
街は少しばかり人が多く、ちょっとした週末の様。

そんな中、珍しく私は狛江に直接帰ってきた。家の近くはさっきまでの風景が嘘のように静かだ。
街灯に照らされた青々とした木が、一瞬強く揺れた。

今日の風は何だか懐かしい。それは今朝、出勤する時にも感じたことだ。

懐かしい風。それを私はよく感じる。思い出に浸るタイプでもないし、今が最高、過去なんて一ミリたりとも戻りたくない私だが、この懐かしいとは一体何なのだろうか。

風は、地球の周りを旅するかのように吹いていて、あの時吹いていた風が、色んな旅をして、またここに吹いているのかもしれない。だから風が吹いて懐かしい感じがするのは、本当に懐かしい風なのではないだろうか、と真剣に思ってみたりもした。

もうTシャツで過ごせるほどの季節だというのに、洗濯を怠けて下着がなく、仕方なく毛糸のパンツを履き、股間が蒸れて股ズレし、少し痛いので少しアヒルのように歩きながら、私は仕事の帰り道、そんな事を思っているのです。

BGMは季節外れのトムウェイツの「Christmas card from a Hooker in Minneapolis」。キザなようだが、随分と気持ち良い。

今夜は満月。
私はアヒル歩き。
夏の前にクリスマスソングを聴いて、家に着いたというのに、ヘッドホンを付けたまま。
これを書いたら夢から覚めたようにヘッドホンを外し、風呂にでも入るとするか。

なくなりかけたウィスキーのボトルだけが悲しいです。
ともあれ、今日もお疲れ様。気分は良いです。