ここで、私の旅道具を紹介しておこうと思う。
道具には様々なものがあり、用途、旅の種類などによって、チョイスも変わり、絶対にこれを持っていれば全て何とかなる、と言うものではない。
ここに紹介するものは、私が自転車で、大した情報もない中、異国の旅をする事を想定し、選んだ道具達だ。というより、これが今現在持っている、荷物の全てである。

自由と道具選び。一見、矛盾しているかのように見えるこの行為こそ、重要な事だと考える。
それをしなければ、町や場所に依存する事になるだろう。
また、道具をきちんと選ばなければ、物は増える一方である。
逆に、道具にこだわってこそ、自由になれる。そんな逆説に、私は何かしら惹かれるのだ。

だから私は思う。自分で背負えるだけの道具を厳選し、知恵を使い、それだけで旅をするという事は、もっとも自由な旅なのだと。

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1. 自転車
・ORBEA Hydro Master

まずは、やはり自転車だろう。これは、私がスペイン、バスクに来た縁で、選んだものである。ORBEAはバスクの自転車メーカー。そして、私の働くレストランを経営する3兄弟、三男のケパの友人の自転車屋で購入した。
荷台を取り付けてもらい、前後にバックも装備した。
長旅だと尻が過酷な状況になると思われたので、格好は悪いが、シートにゲルの入ったカバーを取り付けた。パンツに仕込まれているものもあるが、その場合、洗濯も必要になるし、何枚か所持しなくてはならないので、これを選んだ。近くのスポーツ用品店DECATHLONにて。
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一日、100kmは走るため、念のため、ペース配分なども考慮して、メーターも取り付けてある。
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前のボトルには、修理の為の工具、予備のチューブに、ブレーキパッドなどが入っている。
フロントは、サスペンションの付いた自転車なので、フェンダーが取り付けられない。が、簡易的な泥よけを、同じ職場のシャビーが付けてくれた。
同じくシャビーがパンクしないで済むという液体をタイヤチューブに注入してくれた。どれだけ効果があるかは少し疑問に思うが、しないよりは良いだろうと思う。
飲料水用のボトルは、購入した店『Cyclope』のオリジナル。
もう、これはバスクスペシャルなのだ。

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2. ボトル
・Nalgen 1000ml×2
・Platypus 3L
・MSR フュエルボトル 20fl.oz.
・Thermos 500ml
・MSR オートフローグラビティー

やはり水は、貴重である。そして、それを入れるものも大切だと考える。
手前にあるのは、プラティパス。
こんなビニールのようなものだが、意外にも丈夫で、水が入っていない時はコンパクトであるし、容量は3Lも入るのだ。チューブが付いていて、走りながらでも飲み水が飲めるようになっている。
ただ、このプラティパスは2代目。1代目は、水漏れし始めた為、破棄した。
やはり、いくらか丈夫と言っても、所詮ビニールなのだ。

奥にあるのが、Nalgene。
これは、とても信頼におけるボトルである。
まず、水漏れは今の所、全くない。そして落としたり、投げたりしても、割れる気配はない。そして、熱にも非常に強い。
熱湯で、殺菌消毒も出来るし、寒い夜、これに熱湯を入れ、寝袋に放り込めば、たちまち湯たんぽになる。コンパクトという点では、どうしようもないが、この軽さで、これだけ働いてくれるものは、そうそうないと私は、いたく気に入っている。
ただし、味のあるもの、匂いのあるものを入れてしまうと、匂いが付き、洗っても取れなくなるので注意したい。
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これはMSRのオートフローグラビティーという浄水器。
旅の途中、どんな状況になるかも分からないので用意した。一度、川の水を浄水してみたが、頗る簡単で早い。そしてコンパクトなので、一つ持っておくと良い。

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次に、右にあるのはサーモス。テルモスとも言う。
所謂、魔法瓶だが、すごい魔法瓶なのだ。
熱湯をいれておくと、5時間くらいならば、熱湯のままである。
朝の食事の際に、湯を多めに湧かしておき、これに入れる。昼の食事がインスタントラーメンなどの熱湯を入れるだけのものの場合、湯を再度湧かす事もないのだ。時間も短縮されるが、火に使う燃料の節約になる。これは一つ持っていて間違いない一品であると思う。
隣は、MSRのフューエルボトル。
本当は燃料を入れるボトルはSIGGボトルにしようと思っていたのだが、ここ異国ではなかなかそうも行かず、店頭にあった唯一のフューエルボトルが、これだった為、購入。
これにアルコールを入れるのだ。何故アルコールなのかは、後述する。

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3. 台所
・トランギア アルコールストーブ
・Primus P157
・Dinax マグカップ
・Snow peak チタンクッカー900
・Snow peak アルミクッカー
・Nalgene ミニボトル
・MSR 調味料入れ

まさに移動式の台所である。
左奥のマグカップはダイナックス。軽く丈夫で、安いのに保温効果は絶大である。
直火をかけられる高価なチタンのマグカップなども買った事はあるが、これだけ保温してくれるものがあるならば、直火になどかけられなくても良いのだ。そして、なんだか、金属より柔らかさを感じるのも気に入っている。

クッカーはSnow peakのもので、素材はチタンとアルミの2つ。アルミは米を炊くときに、チタンは肉などを焼く時に使用している。
チタンは、火のあたる部分しか熱くならないため、便利ではあるが、全体に火が回らないといけない料理には向かないのだ。
しかし、逆に、アルミで肉などをソテーすると、びっくりする程、不味いのだ。
チタンの方は、ふたの部分がフライパン代わりになり、アルミの方はちょうど2合を計る事の出来る、スープカップが付いている。このスープカップに水を入れ、米を炊く時のふたの重し代わりに使用すると、米の炊き上がりと同時に、スープも出来てしまう。
そしてチタンのクッカーに、アルミのクッカーが、すっぽりと納まり、実質1つになってしまう。そしてその中に、P157も、トランギアもすべて入ってしまうのだ。

小さいボトル類は、Nalgenのもの。赤いふたのものはMSRだ。塩、胡椒やオリーブオイルなどの液体も入っている。液体は、やはりNalgeneだ。

手前にあるのは、トランギアのアルコールストーブ。
その右がガスストーブPrimusのP157。
このトランギアのアルコールストーブ。
旅先で、ガソリンスタンドもない、ガスの缶も買えない。などと言う事もあると思うのだ。ここは日本ではない。
しかし、薬局なら比較的あるだろうし、消毒用のアルコールなら手に入るだろう。
これは、消毒用アルコールでしっかり燃えるバーナーなのだ。これは、もう名器である。作り、構造が非常にシンプルなので壊れる事もない。
前に書いたように、アルコール用のボトルを用意したのはこの為である。
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こんなに燃えるのだ。火力の調整は付属のふたで出来る。五徳はEVERNEWのチタン製のもの。
火力調整のふたを使う時は、五徳もひっくり返すと使える。
Primusのストーブは、この場合、予備である。ガス缶は2つ用意した。万が一アルコールが切れてしまったり、あまりの悪天候の時に活躍するだろうと思う。ガス缶は余分だが、ストーブだけで考えれば、こんなにコンパクトなものもないだろう。
ガソリンストーブも持っていたが、予備に持つには、あまりに荷物になる。

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4. カトラリー
・Snow peak
・Evernew
・Victoinox ハントマン
・BUCKの110

Snow peakのチタン製スプーンとフォーク。これが、私が小さい道具に凝り始める時、初めて買ったもの。たかが、スプーンがこんなに高いのか、と思ったものだ。しかし、もう十分に元は取っている。

Evernewのお玉は、皆で新島に行く際、買っておいたもの。実際、もの凄く役に立った。
普通のお玉は便利だが、かさ張る。かと言って、省略し、鍋などをスプーンで掬っていては日が暮れる。そんな痒い所に手が届くような一品。取っ手が貧弱で、曲がってしまう事もあるのだが、逆に使う用途に合わせて角度を変えられるので、便利だ。

ビクトリノックスは、もう言う事はないだろう。これぞキャンパーの証、と言わんばかり。
以前、小さめのレザーマンを使用していたが、冬山でペンチ部分が見事に折れ、ビクトリノックスに買い替えた。ワインのコルク抜きは重要。酒飲みだからだ。

BUCKのナイフは、もうお守りだ。重いのだが、必ず山には持っていく。護身用にもなる気がするが、なんだろうか、ロマンを感じるのだ。ロマンを象徴する、大切な一品。

Snow peakの箸は、サンセバスティアンのユースホステルで出会ったエイデンというバックパッカーが、別れ際にくれたものだ。まさかアメリカ人に、日本人が箸をプレゼントされるとは思いもしなかった。



旅の道具たち2に続く